展覧会「じんの-房州縞帳巡回展」開催のお知らせ


明治・大正期に南房総の一般家庭で織られ、使われていた自家用の布、地布。房州弁で「じんの」といいます。あわコットンクラブさんがこれを縞帳としてまとめたものを、都内と千葉県北の3箇所の会場で巡回展示、来年2月にはとみうら枇杷倶楽部で本展を開催いたします。



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白浜海洋美術館で房州縞帳の制作にあたっていた「あわコットンクラブ」の方々を初めて訪ねたのは、2011年の6月のことでした。作業を中断しながら見せ ていただいた古い端切れの数々は、時代を忘れさせる自由で洒脱なセンスを持ったものに見え、それらがかつて南房総のふつうのおかみさんたちによって暮らし の合間に手紡ぎ手織りされたものである、ということに感動をおぼえました。その後、あわコットンクラブの皆さん、また白浜海洋美術館の柳和子さんとの交流 を深め、じんの(房州地布)の背景にある物語を知るにつけ、そのときの感動はより一層深まっていきました。

フリーペーパー0470-は、2010年の発刊から一貫して、自分たちが見聞きし感じた南房総を等身大の言葉と表現で発信することを目指し、隔月のペース で刊行してまいりました。その取材の中で出会った「じんの」は、私たちが表現したかったことのエッセンスを凝縮した、宝物のひとつです。房総の自然の豊か さや、のんびりした空気感そのままの、自由で楽しげな布の表情に、この地の風土と深く結びついた感性、その鮮やかな一面を感じていただけることと思いま す。また「じんの」の背景に広がる物語へ一歩踏み込んで頂く機会として、会期中、あわコットンクラブによるワークショップやレクチャーもご用意しております。どうぞ、お気軽にご参加ください。

また、会期中の週末には、0470-CAFE&GALLERYとして、ほうきやの座敷箒や太田屋の房州うちわ、焙煎香房抱のコーヒーや百姓屋敷じ ろえむのお煎餅をはじめ、これまでに紙面に登場いただいたお店や南房総ゆかりの作家の作品を実際手に取って、味わっていただけるスペースをご用意いたしま す。(ゆうど、SHI TSU RAIでの開催を予定しています。)房州縞帳の展示と併せてお楽しみいただけましたら幸いです。

詳しいご案内は、特設サイト(http://0470/jp/jinno)を御覧ください。

会場でお会い出来ますことを楽しみにしております。

0470編集室
前田宣明
菅野博
岩松裕子

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じんのー房州縞帳巡回展

地布と書いて、房州では「じんの」といいます。また、縞帳(しまちょう)とは日常の暮らしの中に手つむぎ手織りがあった頃、自分で工夫を凝らした縞柄の小裂を大福帳などに貼付けた織柄の見本帳のことです。白浜海洋美術館の創設者柳八十一ご夫妻によって蒐集された地布を「房州縞帳」としてひとつにまとめました。巡回展では、その中からセレクトしたもの数十点を、とみうら枇杷クラブギャラリーの本展では全170点を展示いたします。一枚の布から、あわの海と風を感じて頂ければ幸いです。

主催:あわコットンクラブ、0470-編集室
協力:白浜海洋美術館、ゆうど、SHI TSU RAI

巡回展・会期/会場:
2012年11月9日(金)–12日(月)/ゆうど(東京・目白)
2012年11月22日(木)–27日(火)/SHI TSU RAI(千葉・稲毛海岸)
2012年12月 5日(水)–8日(土)/木内ギャラリー(市川・国府台)
本展・会期/会場:
2013年2月6日(水)–13日(水)/とみうら枇杷倶楽部ギャラリー(南房総・富浦)